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呻吟語 / 内篇・倫理・慎言の地は、惟だ家庭を要と為す

慎言之地,惟家庭為要;應慎言之人,惟妻子、僕隸為要。此理亂之原而禍福之本也。人往往忽之,悲夫!

新字:慎言之地,惟家庭為要;応慎言之人,惟妻子、僕隸為要。此理乱之原而禍福之本也。人往往忽之,悲夫!

書き下し

慎言の地は、惟だ家庭を要と為す。應に言を慎むべきの人は、惟だ妻子・僕隸を要と為す。此れ理亂の原にして禍福の本なり。人往往にして之を忽にす、悲しいかな。

現代語訳

言葉を慎むべき場所は、ただ家庭が最も大切です。言葉を慎むべき相手は、ただ妻子と使用人が最も大切です。これが治まるか乱れるかの源であり、禍と福のもとです。人はしばしばこれを軽んじます。悲しいことです。

解説

言葉を慎む場所と相手が、外ではなく家の中に定められます。よそ行きの席ではなく家庭、賓客ではなく妻子と使用人。気を抜きやすい場所こそ要だという指摘です。そして規模の大きな言葉が続きます。治乱の源であり禍福のもとだ、と。家庭での口の利き方を、国の治乱と同じ物差しで測る大胆さがあります。よそ行きの慎みは誰でも持ちますが、家の中では緩むのが常だからです。

この章句が説くこと

慎言家庭妻子僕隷軽視

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