抱朴子外篇 / 廣譬
抱樸子曰:非分之達,猶林卉之冬華也;守道之窮,猶竹柏之履霜也。故識否泰於獨見者,雖劫以鋒銳,猶不失正而改途焉,安肯諂笑以偶俗乎?體方貞以居直者,雖誘以封國,猶不違情以趨時焉,安肯躐徑以取容乎?
新字:抱樸子曰:非分之達,猶林卉之冬華也;守道之窮,猶竹柏之履霜也。故識否泰於独見者,雖劫以鋒鋭,猶不失正而改途焉,安肯諂笑以偶俗乎?体方貞以居直者,雖誘以封国,猶不違情以趨時焉,安肯躐径以取容乎?
書き下し
抱朴子曰く、分に非ざるの達は、猶お林卉の冬に華くがごときなり。道を守るの窮は、猶お竹柏の霜を履むがごときなり。故に否泰を独り見るに識る者は、劫かすに鋒鋭を以てすと雖も、猶お正を失わずして途を改む。安んぞ肯えて諂い笑いて以て俗に偶わんや。方貞を体して以て直に居る者は、誘うに封国を以てすと雖も、猶お情に違わずして時に趨く。安んぞ肯えて径を躐えて以て容を取らんや。
現代語訳
抱朴子は言う。身の程に合わない栄達は、林の草木が冬に花を咲かせるようなものである。道を守って窮するのは、竹や柏が霜を踏んで立っているようなものである。だから、世の否(塞がる時)と泰(通じる時)を自分ひとりの目で見分けている者は、刃で脅されても、正しさを失わず、進む道を変えることもない。どうして諂い笑って世俗に合わせたりするだろうか。方正と貞節を身に備えて真っすぐに身を置く者は、領地を与えると誘われても、本心に背いて時流に乗ることはない。どうして近道に飛びついて受け入れられようとするだろうか。
解説
身の丈に合わない栄達は「林卉の冬に華くがごとき」もの、道を守って窮するのは「竹柏の霜を履むがごとき」ものだと、二つの比喩で対にします。冬に咲く花はすぐ散り、霜の中の竹柏は緑のままです。刃で脅されても、封国で誘われても、時流に合わせて近道を行かない人がここの理想像です。評価されない時期をどう過ごすかで人の質は見えます。昇進や評価のために自分の判断を曲げた経験が一度でもあれば、この対比は身にこたえるでしょう。
この章句が説くこと
猶お林卉の冬に華くがごときなり猶お竹柏の霜を履むがごときなり安んぞ肯えて諂い笑いて以て俗に偶わんや節操栄達窮
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