抱朴子外篇 / 廣譬
抱樸子曰:懸魚惑於芳餌,檻虎死於籠狐。不可以釣緡致者,必虬螭也;不可以機阱誘者,必麟虞也。
書き下し
抱朴子曰く、懸魚は芳餌に惑い、檻虎は籠狐に死す。釣緡を以て致す可からざる者は、必ず虬螭なり。機阱を以て誘う可からざる者は、必ず麟虞なり。
現代語訳
抱朴子は言う。吊り下げられた魚は香ばしい餌に惑い、檻の中の虎は籠の狐のために死ぬ。釣り糸では釣れない者は、必ず虬や螭のような龍の類である。罠や落とし穴では誘えない者は、必ず麒麟や騶虞のような神獣である。
解説
魚が餌に惑い、虎が狐を使った罠で死ぬように、欲に誘われる者は罠にかかります。ところが、糸では釣れず、罠にもかからない存在は、龍や麒麟の類だと言います。「釣緡を以て致す可からざる者は、必ず虬螭なり」。誘いに乗らないこと自体が、器の大きさの証拠です。人事や取引でも、魅力的な条件に飛びつく人と、簡単に乗らない人がいます。簡単に動かない相手を気難しいと避けず、その慎重さの奥にある基準を、まず知ろうとする視点が大切です。
この章句が説くこと
懸魚は芳餌に惑い釣緡を以て致す可からざる者は必ず虬螭なり機阱を以て誘う可からざる者誘惑器
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