抱朴子外篇 / 廣譬
抱樸子曰:玄雲為龍興,非虺蜓所能招也;飈風為虎發,非狐狢之能致也。是以大人受命,則逸倫之士集;玉帛幽求,則丘園之俊起。
新字:抱樸子曰:玄雲為竜興,非虺蜓所能招也;飈風為虎発,非狐狢之能致也。是以大人受命,則逸倫之士集;玉帛幽求,則丘園之俊起。
書き下し
抱朴子曰く、玄雲は龍の為に興り、虺蜓の能く招く所に非ず。飈風は虎の為に発し、狐狢の能く致す所に非ず。是を以て大人命を受くれば、則ち逸倫の士集まり、玉帛もて幽かに求むれば、則ち丘園の俊起つ。
現代語訳
抱朴子は言う。黒い雲は龍のために湧き、小さな蛇やとかげが呼べるものではない。つむじ風は虎のために起こり、狐やむじなが起こせるものではない。だから大人物が天命を受ければ、抜きん出た士が集まり、玉や帛をもって奥深いところに人を求めれば、在野の優れた者が立ち上がる。
解説
雲は龍のために湧き、風は虎のために起こります。「大人命を受くれば、則ち逸倫の士集まり」と、人材は呼びかけの技術ではなく、呼ぶ人の器に応じて集まるという構造を語ります。後半で、礼物をもって隠れた士を求めれば、在野の優れた者が立ち上がるとも述べます。採用で条件や待遇を並べるより先に、何を成し遂げたい組織か、どんな人物が率いるかが人を引きつけます。求める人材を迎えるには、まず自分と組織の器を整えることが先になります。
この章句が説くこと
玄雲は竜の為に興り大人命を受くれば則ち逸倫の士集まり丘園の俊起つ採用器
関連する章句
-
『韓非子』問田第四十二二君は聲詞に駆られ、辯説に眩い、屯伯に試みず、州部に關らず。故に政を失い國を亡うの患有り。
-
『論語と算盤』仁義と富貴・能く集め能く散ぜよこれを見た銀行の試験役はギルバルトを呼び止め、今足下は室内で何かお拾いになったようですが、あれは何ですかと聞くと、ギルバルトは臆する色もなく、一本の「ピン」が落ちていたが、取り上げれば要用のもので、このままにしておけば危険であると思って拾い取りましたと答えた。ここにおいて試験役は大いに感心して、さらに色々質問してみると、まことに思慮深い有望な青年であったので、ついにこれを任用し、後年に至りて大銀行家となったということである。
-
『韓非子』顯學第五十故に孔子曰く、「容を以て人を取らんか、之を子羽に失す、言を以て人を取らんか、之を宰予に失す。」・・・故に明主の吏・宰相は必ず州部より起こり、猛將は必ず卒伍より發る。
-
『甲陽軍鑑』品第十一一年前代駿河にて今川義元公の時、山本勘介三河国牛くほより今川殿へ奉公の望に参るといへども、彼山本勘介散々夫男にて、其上一眼指も不叶、足はちんばなり、然れども大剛の者なれば義元公へめしおかるゝ様にと広原勘介が宿成る故、おとなの朝比奈兵衛の尉をもつて申上げるは、彼の山本勘介大剛の者なり、殊更城とり陣取り一切の軍法を能く鍛練いたす、京流の兵法も上手なり、軍配をも存知仕つりたる者なりと申せとも、義元公かこへましまさず、駿河にてモヽ味の人の取りがといの山形は第一片輪者数取り服なり其法は其最を人数もとたずして何とて左様の義存ぜん、今川殿へ奉公に出て度きとて虚言を云ふなりと各申すにより、
-
『韓非子』外儲說左下第三十三夫れ橘柚を樹うる者は、之を食えば則ち甘く、之を嗅げば則ち香し。枳棘を樹うる者は、成れば而ち人を刺す。故に君子は樹つる所を慎む。
-
『呻吟語』内篇・修身・其の言を樂しみて其の人を問はず言を聽き行ひを觀るは、是れ人を取るの道なり。其の言を樂しみて其の人を問はざるは、是れ善を取るの道なり。今人善言を聞くを惡み、便ち訑訑として曰く、「彼は能く言ひて行ひは逮ばず、言何ぞ取るに足らん」と。是れ思はざるなり。吾の言を聽くや、其の言の我に益有るが為なるのみ。苟しくも我に益あらば、人の賢否奚ぞ問はんや。敝れたる枲を衣る者も文繡を市ひ、糟糠を食らふ者も粱肉を市ふ。將に人を以て之を棄てんとするか。
人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。
本の中身を見る