抱朴子外篇 / 廣譬
抱樸子曰:泥龍雖藻繪炳蔚,而不堪慶雲之招;撩禽雖雕琢玄黃,而不任淩風之舉;芻狗雖飾以金翠,而不能躡景以頓逸;近才雖豐其寵祿,而不能令天清而地平。
新字:抱樸子曰:泥竜雖藻絵炳蔚,而不堪慶雲之招;撩禽雖雕琢玄黄,而不任淩風之舉;芻狗雖飾以金翠,而不能躡景以頓逸;近才雖豊其寵禄,而不能令天清而地平。
書き下し
抱朴子曰く、泥龍は藻繪炳蔚なりと雖も、慶雲の招に堪えず。撩禽は雕琢玄黄なりと雖も、淩風の挙に任えず。芻狗は飾るに金翠を以てすと雖も、景を躡みて以て逸を頓にする能わず。近才は其の寵禄を豊かにすと雖も、天をして清く地をして平らかならしむる能わず。
現代語訳
抱朴子は言う。泥の龍は、彩りが鮮やかであっても、めでたい雲を呼ぶことはできない。作り物の鳥は、黒や黄に彫り飾られていても、風を越えて飛ぶことはできない。わらの犬は、金や翡翠で飾られていても、影を踏むほどの速さで走り抜けることはできない。浅い才の者は、寵愛や俸禄を厚くしてやっても、天を清く、地を平らかにすることはできない。
解説
泥の龍、彫り物の鳥、わらの犬は、どれほど飾っても、本物の働きは持ちません。「近才は其の寵禄を豊かにすと雖も、天をして清く地をして平らかならしむる能わず」と、才の浅い者には、待遇を厚くしても本質的な働きは期待できないと述べます。見た目と待遇では、能力は作れないという指摘です。組織で、役職や報酬を与えれば人が伸びると考えがちですが、地力の見極めが先です。待遇を飾る前に、その人に何ができるかを丁寧に見て、配置を決めたい段です。
この章句が説くこと
泥竜は藻絵炳蔚なりと雖も慶雲の招に堪えず近才は其の寵禄を豊かにすと雖も地力見かけ
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