抱朴子外篇 / 博喻
抱樸子曰:兩絆而項領,則騏騄與蹇驢同矣;失林而居檻,則猿狖與獾貉等矣;韜鋒而不擊,則龍泉與鉛刀均矣;才遠任近,則英俊與庸王肖比矣。若乃求千里之跡於縶維之駿,責匠世之勛於劇碎之賢,謂之不惑,吾不信也。
新字:抱樸子曰:両絆而項領,則騏騄与蹇驢同矣;失林而居檻,則猿狖与獾貉等矣;韜鋒而不撃,則竜泉与鉛刀均矣;才遠任近,則英俊与庸王肖比矣。若乃求千里之跡於縶維之駿,責匠世之勛於劇砕之賢,謂之不惑,吾不信也。
書き下し
抱朴子曰く、両つながら絆がれて項領ならば、則ち騏騄も蹇驢と同じく、林を失いて檻に居れば、則ち猿狖も獾貉と等しく、鋒を韜みて撃たざれば、則ち龍泉も鉛刀と均しく、才遠くして任近ければ、則ち英俊も庸王と肖比す。若し乃ち千里の跡を縶維の駿に求め、匠世の勲を劇碎の賢に責むれば、之を惑わずと謂うも、吾は信ぜざるなり。
現代語訳
抱朴子は言う。両足を縛られ首をつながれては、名馬の騏騄も足の悪いロバと変わらず、林を失って檻に入れられては、猿も狸の類と等しく、切っ先を包んで打たなければ、名剣の龍泉も鉛の刀と同じになり、才が遠大なのに任が近く小さければ、英才も凡庸な者と並んで似通う。もし千里を走る跡を繋がれた駿馬に求め、世を導く勲を煩雑な細務に埋もれた賢者に責めておいて、それを迷っていないと言っても、私は信じない。
解説
優れた者も、繋がれ、閉じ込められ、使われなければ凡庸と区別がつかないという段です。足を縛られた名馬は足の遅いロバと同じ、檻の猿は狸と同じ、鞘に収めた名剣は鉛の刀と同じです。「才遠くして任近ければ」英才も凡人並みに見えます。そのうえで「千里の跡を縶維の駿に求め」、つまり繋いでおいて遠くまで走れと迫る愚を戒めます。細務に埋もれさせた優秀な人に大きな成果を期待していないか。成果が出ない原因は、本人ではなく与えた持ち場にある場合があります。
この章句が説くこと
才遠くして任近ければ千里の跡を縶維の駿に求め鋒を韜みて撃たざれば任用持ち場
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