抱朴子外篇 / 廣譬
抱樸子曰:摩尼不宵朗,則無別於磧礫;化鯤不淩霄,則靡殊於桃蟲。綿駒吞聲,則與喑人為群;逸才沈抑,則與凡庸為伍。故鱔鰍褻絳虬於淵洿,駑蹇黷駿騄於坰野者,不識彼物靜與之同,動與之異。
新字:抱樸子曰:摩尼不宵朗,則無別於磧礫;化鯤不淩霄,則靡殊於桃虫。綿駒呑声,則与喑人為群;逸才沈抑,則与凡庸為伍。故鱔鰍褻絳虬於淵洿,駑蹇黷駿騄於坰野者,不識彼物静与之同,動与之異。
書き下し
抱朴子曰く、摩尼の宵に朗らかならざれば、則ち磧礫に別無し。化鯤の霄を淩がざれば、則ち桃蟲に殊なる靡し。綿駒声を吞めば、則ち喑人と群を為し、逸才沈抑すれば、則ち凡庸と伍を為す。故に鱔鰍の絳虬を淵洿に褻り、駑蹇の駿騄を坰野に黷すは、彼の物の静なるは之と同じく、動なるは之と異なるを識らざればなり。
現代語訳
抱朴子は言う。摩尼珠が夜に輝かなければ、河原の小石と区別がつかない。鯤が化して空を凌がなければ、小さな桃虫と変わらない。歌い手の綿駒が声を呑めば、唖者と同じ群れとなり、並外れた才能も沈み抑えられれば、凡庸な者と同列となる。だから、田鰻やどじょうが赤い龍を淀んだ淵でなれなれしく扱い、鈍い馬が駿馬を野原で辱めるのは、それらが静かにしているときは同じでも、動けば異なることを知らないからである。
解説
夜に光る宝珠も、輝かなければ河原の小石と変わりません。「逸才沈抑すれば、則ち凡庸と伍を為す」とあるように、才能は発揮の場がなければ周囲と見分けがつかなくなります。田鰻やどじょうが龍を侮るのも、静かなときの姿だけを見て、動いたときの違いを知らないからだと言います。人材育成では、目立たない時期の評価で将来を決めつけてしまう危うさがあります。力を発揮する機会を与えて初めて、本当の差が見えてきます。
この章句が説くこと
逸才沈抑すれば則ち凡庸と伍を為す静なるは之と同じく動なるは之と異なる才能機会
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