抱朴子外篇 / 廣譬
抱樸子曰:澄精神於玄一者,則形器可忘;邈高節以外物者,則富貴可遺。故支離之□,偉造化而怡顏;北人箕叟,棲嵩岫而得意焉。
新字:抱樸子曰:澄精神於玄一者,則形器可忘;邈高節以外物者,則富貴可遺。故支離之□,偉造化而怡顔;北人箕叟,棲嵩岫而得意焉。
書き下し
抱朴子曰く、精神を玄一に澄ます者は、則ち形器忘る可く、高節を邈にして外物する者は、則ち富貴遺つ可し。故に支離の□は、造化を偉として顔を怡ばせ、北人の箕叟は、嵩岫に棲みて意を得たり。
現代語訳
抱朴子は言う。精神を玄一(根源の一)に澄ませる者は、形ある身や道具を忘れることができ、高い節操を遠く保って外物を軽んずる者は、富貴を捨てることができる。だから支離の□は、造化の偉大さを称えて顔をほころばせ、北の人の箕の老人は、嵩山の峰に棲んで心に満ち足りた。
解説
「精神を玄一に澄ます者は、則ち形器忘る可し」。心を根源の一点に澄ませば、肉体や身の回りの道具への執着が消え、高い節操を持って外物を遠ざければ、富貴も捨てられるというのです。例は、造化の偉大さに顔をほころばせる支離の人、山に棲んで満足する箕の老人です。ここで述べられるのは、富貴を軽んじる気概ではなく、関心の置き所が変わった結果として自然に手放せる状態です。無理に執着を断とうとする禁欲とは違います。仕事に疲れたときの、関心を向ける先を変える発想として読めます。
この章句が説くこと
精神を玄一に澄ます者高節を邈にして外物する者富貴遺つ可し脱俗無欲
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