抱朴子外篇 / 博喻
抱樸子曰:瓊瑉山積,不能無挾瑕之器;鄧林千里,不能無偏枯之木。論珍則不可以細疵棄巨美;語大則不可以少累廢其多故。叛主者,良平也,而吐六奇以安上;群盜者彭越也,而建弘勛於佐命。
新字:抱樸子曰:瓊瑉山積,不能無挟瑕之器;鄧林千里,不能無偏枯之木。論珍則不可以細疵棄巨美;語大則不可以少累廃其多故。叛主者,良平也,而吐六奇以安上;群盗者彭越也,而建弘勛於佐命。
書き下し
抱朴子曰く、瓊瑉山積すれども、瑕を挟まざるの器無きこと能わず、鄧林千里なれども、偏枯の木無きこと能わず。珍を論ずるには則ち細疵を以て巨美を棄つ可からず、大を語るには則ち少累を以て其の多故を廃す可からず。主に叛く者は良・平なり、而るに六奇を吐きて以て上を安んず、群盗なる者は彭越なり、而るに弘勲を佐命に建つ。
現代語訳
抱朴子は言う。玉と石が山と積まれていても、傷を抱えた器が混じらないということはなく、鄧の林が千里に広がっていても、半ば枯れた木がないということはない。珍宝を論じるなら細かな傷で大きな美を棄ててはならず、大を語るなら小さな煩いでその多くの功を廃してはならない。主君にそむいた者は良・平であるが、六つの奇策を出して主を安んじ、群盗であった者は彭越であるが、佐命の功臣として大きな勲を立てた。
解説
前段の「小疵は大器を損なわず」を、数の多さで言い直した段です。宝玉が山ほどあれば傷のある器も混じり、広大な鄧の林にも枯れかけた木はあります。「細疵を以て巨美を棄つ可からず」。主君に背いた者や盗賊上がりの者が、のちに六つの奇策を出し、大きな勲を建てた例を挙げます。完璧を要求すると、母数の大きい人材の中から誰も選べなくなります。採用や登用では、全体として何が突出しているかを先に見て、欠点は管理できる範囲かで判断する。減点を重ねない視点です。
この章句が説くこと
細疵を以て巨美を棄つ可からず偏枯の木無きこと能わず六奇を吐きて以て上を安んず完璧登用
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