抱朴子外篇 / 博喻
抱樸子曰:垂蔭萬畝者,必出峻極之嶺;滔天襄陵者,必發板桐之源。邈世之勛,必由絕倫之器;定傾之算,必吐冠俗之懷。是以蟲焦螟之巢,無乘風之羽;溝澮之中,無宵朗之琦。
新字:抱樸子曰:垂蔭万畝者,必出峻極之嶺;滔天襄陵者,必発板桐之源。邈世之勛,必由絶倫之器;定傾之算,必吐冠俗之懐。是以虫焦螟之巣,無乗風之羽;溝澮之中,無宵朗之琦。
書き下し
抱朴子曰く、蔭を万畝に垂るる者は、必ず峻極の嶺に出づ、天に滔り陵に襄る者は、必ず板桐の源より発す。邈世の勲は、必ず絶倫の器に由り、傾きを定むるの算は、必ず冠俗の懐より吐く。是を以て焦螟の巣の蟲には、風に乗るの羽無く、溝澮の中には、宵朗の琦無し。
現代語訳
抱朴子は言う。万畝に木陰を落とす大樹は、必ず高く極まった嶺から出て、天に溢れ丘を越える大水は、必ず板桐の源から発する。世を超えた勲功は、必ず並外れた器から生まれ、傾いた世を定める策は、必ず世に抜きん出た胸中から出てくる。だから焦螟の巣にいる虫には、風に乗る翼がなく、溝やどぶの中には、夜に輝く宝玉がない。
解説
万畝を覆う木陰を作る大樹は高い嶺から出て、天まで溢れる大水は大きな源から発する、と始まります。世を覆う功績は並外れた器から、傾いた世を立て直す策は抜きん出た胸中から生まれる。逆に小さな虫の巣に風に乗る翼はなく、溝の中に夜光の玉はありません。「邈世の勲は、必ず絶倫の器に由り」。成果の大きさは源の大きさに従う、という話です。大きな課題を任せるなら、小さな手際の良さより、器の大きさと源の深さで人を選ぶ視点が要ります。
この章句が説くこと
蔭を万畝に垂るる者は必ず板桐の源より発す必ず絶倫の器に由り焦螟の巣の虫には器源
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