抱朴子外篇 / 博喻
抱樸子曰:商風宵肅則絺扇廢,登危陟峻則輕舟棄,幹戈雲擾則文儒退,喪亂既平則武夫黜。
新字:抱樸子曰:商風宵粛則絺扇廃,登危陟峻則軽舟棄,幹戈雲擾則文儒退,喪乱既平則武夫黜。
書き下し
抱朴子曰く、商風宵に粛しければ則ち絺扇廃れ、危きに登り峻きに陟れば則ち軽舟棄てられ、干戈雲のごとく擾るれば則ち文儒退き、喪乱既に平らげば則ち武夫黜けらる。
現代語訳
抱朴子は言う。秋風が夜に冷たく吹けば葛布の扇は捨てられ、危うい所に登り険しい所に上れば軽い舟は棄てられ、戦が雲のように乱れ起これば文人学者は退けられ、乱が既に治まれば武人は退けられる。
解説
秋風が吹けば葛の扇は用がなくなり、山に登るときは軽い舟は捨てられます。道具は場面に応じて入れ替わる、という例です。同じ理屈で、戦乱が起これば文人学者は退けられ、乱が収まれば武人が退けられると言います。「喪乱既に平らげば則ち武夫黜けらる」。人の価値は状況で上下し、絶対のものではありません。事業の局面が変わったとき、功のあった人材を用済みと見るのではなく、次の局面での役割を一緒に探す。それが組織の信頼を保ちます。
この章句が説くこと
商風宵に粛しければ則ち絺扇廃れ干戈雲のごとく擾るれば則ち文儒退き喪乱既に平らげば則ち武夫黜けらる局面役割功労者
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