抱朴子外篇 / 博喻
抱樸子曰:利豐者害厚,質美者召災。是以南禽殲於藻羽,穴豹死於文皮,鳣鯉積而玄淵涸,麋鹿聚而繁林焚,金玉崇而寇盜至,名位高而憂責集。
新字:抱樸子曰:利豊者害厚,質美者召災。是以南禽殲於藻羽,穴豹死於文皮,鳣鯉積而玄淵涸,麋鹿聚而繁林焚,金玉崇而寇盗至,名位高而憂責集。
書き下し
抱朴子曰く、利豊かなる者は害厚く、質美なる者は災いを召く。是を以て南禽は藻羽に殲き、穴豹は文皮に死し、鳣鯉積もりて玄淵涸れ、麋鹿聚まりて繁林焚かれ、金玉崇ければ寇盗至り、名位高ければ憂責集まる。
現代語訳
抱朴子は言う。利が豊かな者は害も厚く、素質の美しい者は災いを招く。だから南方の鳥は美しい羽のために殺され、穴にひそむ豹は模様のある皮のために死に、鱣や鯉が積まれて深い淵は干上がり、鹿が集まって茂った林は焼かれ、金玉が尊ばれれば盗賊が来て、名声と地位が高ければ憂いと責任が集まる。
解説
利が大きいほど害も厚く、素質が良いほど災いを招く、という段です。美しい羽の鳥は羽のために殺され、豹は毛皮のために死に、魚を獲り尽くせば淵は干され、鹿が集まれば林は焼かれます。「金玉崇ければ寇盗至り、名位高ければ憂責集まる」。立場が上がれば、責任と心配事が同じだけ集まります。昇進を目指す部下には、利の面だけでなく負担の側も率直に伝えておきます。自分の成果や財を目立たせすぎない配慮も、組織を守ります。
この章句が説くこと
利豊かなる者は害厚く質美なる者は災いを召く穴豹は文皮に死し名位高ければ憂責集まるリスク地位
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