呻吟語 / 外篇・品藻・其の世教を壞ること細ならず
狃淺識狹聞,執偏見曲說,守陋規格套,斯人也若為鄉里常人,不足輕重,若居高位有令名,其壞世教不細。
新字:狃浅識狭聞,執偏見曲説,守陋規格套,斯人也若為鄉里常人,不足軽重,若居高位有令名,其壊世教不細。
書き下し
淺識狹聞に狃れ、偏見曲說を執り、陋規格套を守る。斯の人や若し鄉里の常人と為らば、輕重するに足らず。若し高位に居り令名有らば、其の世教を壞ること細ならず。
現代語訳
浅い識見と狭い見聞に馴れ、偏った見方と曲がった説を握り、崩れた規則と型どおりを守る。こういう人が郷里の普通の人であれば、大した影響はありません。しかし高い位にいて良い評判があれば、世の教えを壊すことは小さくありません。
解説
同じ性質の人でも、立場によって害の大きさが変わると言います。普通の人なら影響が無いが、高位にあって評判が良ければ害が大きい。しかも良い評判があることが、害を広げる条件になっています。地位と評判が、質の悪さを増幅する仕組みを示した一段になっています。良い評判があることが、害を広げる条件になっています。
この章句が説くこと
地位評判増幅狭見世教
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