抱朴子外篇 / 博喻
抱樸子曰:官達者才未必當其位,譽美者實未必副其名。故鋸齒不能咀嚼,箕舌不能別味,壺耳不能理音,屍彳喬鼻不能識氣,釜目不能扌盧望舒之景,床足不能有尋常之逝。
新字:抱樸子曰:官達者才未必当其位,誉美者実未必副其名。故鋸歯不能咀嚼,箕舌不能別味,壺耳不能理音,屍彳喬鼻不能識気,釜目不能扌盧望舒之景,床足不能有尋常之逝。
書き下し
抱朴子曰く、官達する者は才未だ必ずしも其の位に当たらず、誉れ美なる者は実未だ必ずしも其の名に副わず。故に鋸の歯は咀嚼する能わず、箕の舌は味を別かつ能わず、壺の耳は音を理むる能わず、屍彳喬の鼻は気を識る能わず、釜の目は望舒の景を扌盧する能わず、床の足は尋常の逝く有る能わず。
現代語訳
抱朴子は言う。官位が高く達した者でも、才が必ずしもその位に当たるとは限らず、誉れの美しい者でも、実が必ずしもその名に見合うとは限らない。だから鋸の歯は噛み砕くことができず、箕の舌は味を区別することができず、壺の耳は音を聞き分けることができず、屍彳喬の鼻は匂いを嗅ぎ分けることができず、釜の目は望舒の光を見渡すことができず、床の足は並の歩みで行くことさえできない。
解説
出世した人の才は地位に釣り合うとは限らず、評判の良い人の実績は名に見合うとは限らない。鋸の歯は噛めず、箕の舌は味が分からず、壺の耳は音を聞けず、釜の目は見えず、床の足は歩けない、と形だけあって働かない例を並べます。「官達する者は才未だ必ずしも其の位に当たらず」。肩書きと実力の乖離を点検する視点です。昇進した後の人が役割に見合っているか、定期的に確かめる仕組みが組織を保ちます。
この章句が説くこと
其の位に当たらず其の名に副わず鋸の歯は咀嚼する能わず実力肩書き点検
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