抱朴子外篇 / 博喻
抱樸子曰:鐓藻春耀,不能離柯以久鮮;吞舟之魚,不能舍水而攝生。是以名美而實不副者,必無沒節之風;位高而器不稱者,不免致寇之敗。
新字:抱樸子曰:鐓藻春耀,不能離柯以久鮮;呑舟之魚,不能舎水而摂生。是以名美而実不副者,必無没節之風;位高而器不称者,不免致寇之敗。
書き下し
抱朴子曰く、鐓藻は春に耀くも、柯を離れて以て久しく鮮やかなる能わず、舟を吞むの魚は、水を舍てて生を摂る能わず。是を以て名美しくして実の副わざる者は、必ず節を没する風無く、位高くして器の称わざる者は、寇を致すの敗を免れず。
現代語訳
抱朴子は言う。鐓藻の花は春に輝いても、枝を離れては長く鮮やかではいられず、舟を呑むほどの大魚も、水を捨てては命を保てない。だから名は美しいが実が伴わない者は、必ず節操を全うする風格がなく、位が高いが器が見合わない者は、賊を呼び込むという失敗を免れない。
解説
根元から切り離された花は長くもたず、水を失った大魚は生きられない。そう述べて、「名美しくして実の副わざる者」と「位高くして器の称わざる者」を戒めます。名と実、位と器の落差が、いつか破綻を呼び込むという指摘です。昇進が早すぎた管理職、肩書だけが先行した新規事業の責任者など、現場にも該当する人は少なくありません。本人を責めるより、位と器の差を埋める支援か、役を見直す判断を、早めに上司が取ることが大切です。
この章句が説くこと
名美しくして実の副わざる者は位高くして器の称わざる者は寇を致すの敗を免れず名実器
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