抱朴子外篇 / 博喻
抱樸子曰:萬麋傾角,猛虎為之含牙;千禽鱗萃,鷙鳥為之握爪。是以四國流言,公旦不能遏;謗者盈路,而子產無以塞。
新字:抱樸子曰:万麋傾角,猛虎為之含牙;千禽鱗萃,鷙鳥為之握爪。是以四国流言,公旦不能遏;謗者盈路,而子産無以塞。
書き下し
抱朴子曰く、万麋角を傾くれば、猛虎も之が為に牙を含み、千禽鱗のごとく萃まれば、鷙鳥も之が為に爪を握る。是を以て四国に流言あれば、公旦も遏むる能わず、謗る者路に盈つれば、子産も以て塞ぐ無し。
現代語訳
抱朴子は言う。多くの鹿が角を傾けて向かえば、猛虎もそのために牙を収め、千の鳥が魚の鱗のように集まれば、猛禽もそのために爪を握りしめる。だから四方の国に流言が広がれば、公旦でも止めることができず、謗る者が道に満ちれば、子産でも塞ぐ手立てがない。
解説
数の力は猛獣さえ黙らせる、という比喩から、流言が四方に広がれば周公旦でも止められず、謗る者が道に満ちれば子産でも塞げない、と進みます。「謗る者路に盈つれば」。個人の徳や能力と、世論の量とは別の次元で動く、という冷めた観察です。社内の噂も同じで、いったん広がると本人の弁明だけでは収まりません。火種の段階で事実を共有し、早く一次情報を出すことが、後からの火消しより効きます。
この章句が説くこと
万麋角を傾くれば千禽鱗のごとく萃まれば四国に流言あれば謗る者路に盈つれば流言世論
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