抱朴子外篇 / 博喻
抱樸子曰:積萬金於篋匱,雖儉乏而不用,則未知其有異於貧窶。懷逸藻於胸心,不寄意於翰素,則未知其有別於庸猥。
新字:抱樸子曰:積万金於篋匱,雖倹乏而不用,則未知其有異於貧窶。懐逸藻於胸心,不寄意於翰素,則未知其有別於庸猥。
書き下し
抱朴子曰く、万金を篋匱に積むも、倹乏にして用いざれば、則ち未だ其の貧窶に異なる有るを知らず。逸藻を胸心に懐くも、意を翰素に寄せざれば、則ち未だ其の庸猥に別有るを知らず。
現代語訳
抱朴子は言う。万金を箱に積んでいても、倹約して乏しいままに使わないなら、貧しい者と違いがあるとは分からない。優れた文才を胸に抱いていても、思いを筆と絹に託さないなら、凡庸な者と区別があるとは分からない。
解説
溜め込んだ財と胸の内の才を並べ、どちらも外に出さなければ貧しい者や凡人と見分けがつかない、と言います。「意を翰素に寄せざれば」とあるように、才は書いて形にして初めて他人に届きます。社内でも、頭の中に良い見立てを持つ人が黙っていれば、評価の材料は何もありません。上司の側から見れば、出さない人の力は見えないのが普通です。発表や文書化の場を用意することが、力を引き出す第一歩になります。持っていることと働いていることは別の話です。
この章句が説くこと
万金を篋匱に積むも逸藻を胸心に懐くも意を翰素に寄せざれば則ち未だ其の庸猥に別有るを知らず才形に
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