抱朴子外篇 / 博喻
抱樸子曰:剛柔有不易之質,貞橈有天然之性。是以百煉而南金不虧其真,危困而烈士不失其正。
書き下し
抱朴子曰く、剛柔に易えざるの質有り、貞橈に天然の性有り。是を以て百煉すれども南金は其の真を虧かず、危困すれども烈士は其の正を失わず。
現代語訳
抱朴子は言う。剛と柔にはそれぞれ変わらない質があり、貞(堅い)と橈(たわむ)にはそれぞれ天然の性がある。だから、百たび鍛えても南方の金はその真を欠かさず、危難に苦しんでも烈士はその正しさを失わない。
解説
質は変えられない、というところから始まります。「剛柔に易えざるの質有り、貞橈に天然の性有り」。金は百たび鍛えても真を欠かず、烈士は危難に苦しんでも正しさを失わない、と続く。人の本性を変えるより、見抜くという立場の句です。厳しい局面や不利な状況になったとき、人の本性が最もよく見える。採用や登用では面接の言葉より、困難の中での振る舞いを見る。また、自分自身が窮したときにも、何を失わずにいられるかを確かめる機会になります。
この章句が説くこと
剛柔に易えざるの質有り百煉すれども南金は其の真を虧かず烈士は其の正を失わず本性正しさ
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