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抱朴子外篇 / 博喻

抱樸子曰:登峻者戒在於窮高,濟深者禍生於舟重。是以西秦有思上蔡之李斯,東越有悔盈亢之文種。

新字:抱樸子曰:登峻者戒在於窮高,済深者禍生於舟重。是以西秦有思上蔡之李斯,東越有悔盈亢之文種。

書き下し

抱朴子曰く、峻きに登る者の戒めは高きを窮むるに在り、深きを済る者の禍は舟の重きに生ず。是を以て西秦に上蔡を思う李斯有り、東越に盈亢を悔ゆる文種有り。

現代語訳

抱朴子は言う。険しい所に登る者の戒めは高みを極めてしまうことにあり、深い所を渡る者の禍は舟が重すぎることから生じる。だから西の秦には上蔡の地を思った李斯があり、東の越には、満ちすぎ高ぶりすぎたことを悔いた文種があった。

解説

高みを極めた者に戒めがあり、舟を重くした者に禍がある、という二組の比喩で、頂点の危うさを言います。李斯が故郷の上蔡を思い、文種が満ちすぎ高ぶりすぎたことを悔いた、と原文は結論を短く置くだけで、経緯は書きません。足したくなるところですが、ここで効くのは「窮むるに在り」「舟の重き」という二つの像です。成功した人ほど、引き際を考える。権限や役職が最大になった時こそ、次の人に何を渡して降りるかを考える、という読み方ができます。

この章句が説くこと

登る者の戒めは高きを窮むるに在り深きを済る者の禍は舟の重きに生ず盈亢を悔ゆる文種有り引き際満ちる

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