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抱朴子外篇 / 安貧

雖自以為得所,猶未免乎迂闊也。事無身後之功,物無違時之盛。今海內瓜分,英雄力競,象恭滔天,猾夏放命,駑蹇星馳以兼路,豺狼奮口而交爭。當途投袂以訟屈,素士蒙塵以履徑,純儒釋皇道而治五霸之術,碩生棄四科而恤月旦之評。筐篚實者,進於草萊;乏資地者,退於朝廷;握黃白者,排金門而陟玉堂,誦方策者,結世讎而委泥濘;贄幣濃者,瓦石成珪璋;請托薄者,龍駿棄林坰;黨援多者,偕驚飈以淩雲;交結狹者,侶踴鱉以沈泳。

新字:雖自以為得所,猶未免乎迂闊也。事無身後之功,物無違時之盛。今海内瓜分,英雄力競,象恭滔天,猾夏放命,駑蹇星馳以兼路,豺狼奮口而交争。当途投袂以訟屈,素士蒙塵以履径,純儒釈皇道而治五覇之術,碩生棄四科而恤月旦之評。筐篚実者,進於草萊;乏資地者,退於朝廷;握黄白者,排金門而陟玉堂,誦方策者,結世讎而委泥濘;贄幣濃者,瓦石成珪璋;請托薄者,竜駿棄林坰;党援多者,偕驚飈以淩雲;交結狭者,侶踴鱉以沈泳。

書き下し

自ら以て所を得たりと為すと雖も、猶お未だ迂闊を免れず。事に身後の功無く、物に時に違うの盛り無し。今、海内は瓜分し、英雄は力もて競い、象恭滔天、猾夏命を放にし、駑蹇は星のごとく馳せて路を兼ね、豺狼は口を奮いて交ごも争う。当塗は袂を投じて屈を訟え、素士は塵を蒙りて径を履み、純儒は皇道を釈てて五霸の術を治め、碩生は四科を棄てて月旦の評を恤う。筐篚の実つる者は、草萊より進み、資地に乏しき者は、朝廷より退く。黄白を握る者は、金門を排して玉堂に陟り、方策を誦する者は、世讎を結びて泥濘に委てらる。贄幣の濃き者は、瓦石も珪璋と成り、請託の薄き者は、龍駿も林坰に棄てらる。党援の多き者は、驚飈に偕して雲を淩ぎ、交結の狭き者は、踊鼈を侶として沈泳す。

現代語訳

自分では所を得たと思っていても、なお迂遠さを免れない。事には身後の功はなく、物には時に背く盛りはない。いま、天下は瓜のように分割され、英雄が力で競い、見かけは恭しく実は天を侮る者、夏を乱して命令を放り出す者がいて、鈍い駄馬が星のように走って道を争い、豺狼が口を開けて互いに争っている。要路の者は袖を投げて不満を訴え、無位の士は塵にまみれて小道を歩き、純粋な儒者は帝王の道を捨てて五覇の術を修め、碩学は四科を棄てて月旦の人物評に心を砕く。贈り物の筐が満ちた者は、草むらから進み、地位や資産に乏しい者は、朝廷から退く。黄金や白金を握る者は、金門を押し開いて玉堂に登り、方策を誦する者は、世の仇を結んで泥濘に捨てられる。贈り物の厚い者は、瓦や石も珪璋の玉となり、頼み込みの薄い者は、龍のような名馬も林や野に棄てられる。党の援助の多い者は、烈風に乗って雲を越え、交わりの狭い者は、跳ねる鼈を伴侶に沈んで泳ぐ。

解説

時勢の描写で、実力以外のもので序列が決まる世を並べます。「筐篚の実つる者は、草萊より進み、資地に乏しき者は、朝廷より退く」。贈り物が満ちた者は草むらから出世し、資産のない者は朝廷を退く、と。「贄幣の濃き者は、瓦石も珪璋と成り、請託の薄き者は、龍駿も林坰に棄てらる」。贈り物が厚ければ石も玉になり、頼みが薄ければ名馬も野に棄てられます。党援の多い者は雲を越え、交わりの狭い者は沈む。評価が実力以外で決まる環境にいるとき、その環境を受け入れて動くか、基準を変えるか。公子はその現実を理由に学問だけの不利を説きます。

この章句が説くこと

筐篚の実つる者は資地に乏しき者は瓦石も珪璋と成り竜駿も林坰に棄てらる賄賂実力

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