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抱朴子外篇 / 疾謬

抱樸子曰:俗間有戲婦之法,於稠眾之中,親屬之前,問以醜言,責以慢對,其為鄙黷,不可忍論。或蹙以楚撻,或系腳倒懸。酒客酗醟,不知限齊,至使有傷於流血,踒折支體者,可嘆者也。古人感離別而不滅燭,悲代親而不舉樂禮,論禮,娶者羞而不賀。今既不能動蹈舊典,至於德為鄉閭之所敬,言為人士之所信,誠宜正色矯而呵之,何謂同其波流,長此弊俗哉!然民間行之日久,莫覺其非,或清談所不能禁,非峻刑不能止也。遂詘周而疵孔,謂傲放為邈世矣。

新字:抱樸子曰:俗間有戯婦之法,於稠衆之中,親属之前,問以醜言,責以慢対,其為鄙黷,不可忍論。或蹙以楚撻,或系脚倒懸。酒客酗醟,不知限斉,至使有傷於流血,踒折支体者,可嘆者也。古人感離別而不滅燭,悲代親而不舉楽礼,論礼,娶者羞而不賀。今既不能動蹈旧典,至於徳為郷閭之所敬,言為人士之所信,誠宜正色矯而呵之,何謂同其波流,長此弊俗哉!然民間行之日久,莫覚其非,或清談所不能禁,非峻刑不能止也。遂詘周而疵孔,謂傲放為邈世矣。

書き下し

抱樸子曰く、俗間に婦を戯るるの法有り。稠衆の中、親属の前に於いて、問うに醜言を以てし、責むるに慢対を以てす。其の鄙黷たること、忍んで論ず可からず。或いは蹙するに楚撻を以てし、或いは脚を繋ぎ倒懸す。酒客は酗醟して、限斉を知らず、傷の血を流す有り、支体を踒折するに至る者有り、嘆く可き者なり。古人は離別に感じて燭を滅さず、親に代わるを悲しみて楽を挙げず。礼を論ずるに、娶る者は羞じて賀せず。今は既に旧典を動蹈する能わざるも、徳は郷閭の敬う所と為り、言は人士の信ずる所と為るに至りては、誠に宜しく色を正して矯して之を呵るべし。何ぞ其の波流を同じくし、此の弊俗を長ずるを謂わんや。然れども民間の之を行うこと日久しく、其の非を覚る莫し。或いは清談の禁ずる能わざる所、峻刑に非ざれば止む能わず。遂に周を詘し孔を疵り、傲放を以て邈世と謂う。

現代語訳

抱樸子は言う。世間には、花嫁を戯弄する習わしがある。大勢の中で、親族の前で、卑猥な問いを浴びせ、無礼な受け答えを責める。その下品で汚らわしいことは、とても口にできない。むち打ちで追い詰めたり、足を縛って逆さ吊りにしたりする者もある。酒を飲む客は酔って荒れ、限りを知らず、傷つけて血を流し、手足を折るに至る者もあり、嘆かわしいことである。古人は別れに心を痛めて燭を消さず、親に代わって立つ悲しみから音楽を奏でなかった。礼を論じる書では、嫁をとる者は恥じて祝わないとある。今は古い典籍をそのまま踏み行うことはできなくても、徳が郷里の敬うところとなり、言葉が人士に信じられている者は、まことに顔色を正して矯し、これを叱るべきである。どうして世の流れに同調して、この悪習を助長するのか。ところが民間では長く行われて、その誤りに気づかない。清談では禁じえず、厳しい刑罰でなければ止められないこともある。結局、周公を退け孔子を非難し、傲慢で放埒なことを世を超越した振る舞いと言うまでになる。

解説

婚礼で花嫁を辱める「戯婦」の風習を、葛洪は「鄙黷」と断じ、酒の勢いで流血や骨折に至ると具体的に記します。古人は離別を悼んで祝いにも節度を保った、という対比が基準です。注目は後半で、郷里で敬われ言葉の信じられる人こそ「色を正して」叱るべきだと、影響力のある人に責任を課す点です。悪習は長く続くと誰も誤りに気づかなくなります。職場の歓迎会や宴会の悪ふざけが、伝統として続いている例も同じです。影響力のある立場の人が最初に止めることが、慣行を改める確実な道筋です。

この章句が説くこと

色を正して矯して之を呵るべし波流を同じくし此の弊俗を長ずる民間の之を行うこと日久しく悪習影響力

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