抱朴子外篇 / 清鑒
區別臧否,瞻形得神,存乎其人,不可力為。自非明並日月,聽聞無音者,願加清澄,以漸進用,不可頓任。輕假利器,收還之既甚難,所損者亦已多矣。無以一事暗保其余,同乎己者,未必可用;異於我者,未必可忽也。或難曰:「夫在天者垂象,在地者有形,故望山度水,則高深可推;風起雲飛,則吉兇可步。智者睹木不瘁,則悟美玉之在山;覿岸不枯,則覺明珠之沈淵。彗星出,則知鳣魚之方死;日月蝕,則識騏驎之共鬥。華霍不須稱,而無限之重可知矣;江河不待量,而不測之數已定矣。鴻鵠之翼,騄騏之足,雖未飛走,輕迅可必也。豪曹之劍,徐氏匕首,雖未奮擊,其立斷無疑也。
新字:区別臧否,瞻形得神,存乎其人,不可力為。自非明並日月,聴聞無音者,願加清澄,以漸進用,不可頓任。軽仮利器,収還之既甚難,所損者亦已多矣。無以一事暗保其余,同乎己者,未必可用;異於我者,未必可忽也。或難曰:「夫在天者垂象,在地者有形,故望山度水,則高深可推;風起雲飛,則吉兇可歩。智者睹木不瘁,則悟美玉之在山;覿岸不枯,則覚明珠之沈淵。彗星出,則知鳣魚之方死;日月蝕,則識騏驎之共鬥。華霍不須称,而無限之重可知矣;江河不待量,而不測之数已定矣。鴻鵠之翼,騄騏之足,雖未飛走,軽迅可必也。豪曹之剣,徐氏匕首,雖未奮撃,其立断無疑也。
書き下し
臧否を区別し、形を瞻て神を得るは、其の人に存し、力めて為す可からず。明の日月を並べ、聴きて音無きを聞く者に非ざるより、願わくは清澄を加え、漸を以て進用し、頓に任ずる可からず。軽々しく利器を仮せば、之を収還すること既に甚だ難く、損なう所の者も亦已に多し。一事を以て暗に其の余を保つこと無かれ。己に同ずる者は、未だ必ずしも用う可からず、我に異なる者は、未だ必ずしも忽せにす可からざるなり。或ひと難じて曰く、「夫れ天に在る者は象を垂れ、地に在る者は形有り、故に山を望み水を度れば、高深推す可し。風起こり雲飛べば、吉凶歩む可し。智者は木の瘁れざるを睹て、則ち美玉の山に在るを悟り、岸の枯れざるを覿て、則ち明珠の淵に沈むを覚る。彗星出ずれば、則ち鳣魚の方に死せんとするを知り、日月蝕すれば、則ち騏驎の共に闘うを識る。華・霍は称するを須たずして、無限の重きを知る可し。江・河は量るを待たずして、不測の数已に定まる。鴻鵠の翼、騄騏の足は、未だ飛び走らずと雖も、軽迅必す可し。豪曹の剣、徐氏の匕首は、未だ奮い撃たずと雖も、其の立ちどころに断つこと疑い無し。
現代語訳
善し悪しを見分け、姿形を見て精神を捉えることは、その人の天分によるもので、努力して身につけられるものではない。日月のように明らかで、音のないところにも聞き取る耳を持つ者でないかぎり、どうか慎重に澄んだ目で見極め、段階を踏んで登用すべきで、いきなり任せてはならない。軽々しく権限という鋭い道具を貸し与えれば、取り戻すのはたいへん難しく、被る損害もすでに大きくなっている。一つの事柄で、ほかのこともひそかに保証してはならない。自分と同じ考えの者が必ずしも使えるとは限らず、自分と異なる者が必ずしもないがしろにしてよいとは限らない。ある人が反論して言う。「天にあるものは象を垂れ、地にあるものは形を持つ。だから山を望み水を測れば高さも深さも推し量れ、風が起こり雲が飛べば吉凶も予測できる。智者は木が枯れないのを見て山に美玉があるのを悟り、岸が枯れないのを見て淵に明珠が沈んでいるのを知る。彗星が出れば鳣魚がまさに死のうとしていることを知り、日月が蝕すれば騏驎が共に闘っていることを知る。華山や霍山は目方を量らずとも限りない重さがわかり、江や河は量らずとも測りきれない水量が定まっている。鴻鵠の翼や騄騏の足は、まだ飛びも走りもしないうちから、軽く速いことが確かである。豪曹の剣や徐氏の匕首は、まだ振るわないうちから、一撃で断つことに疑いがない。
解説
この章句が説くこと
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