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抱朴子外篇 / 良規

或諫余以此言為傷聖人,必見譏貶。余答曰:「舜禹歷試內外,然後受終文祖。雖有好傷,聖人者豈能傷哉!昔人嚴延年廷奏霍光為不道,於時上下肅然,無以折也。況吾為世之誡,無所指斥,何慮乎常言哉!」

新字:或諫余以此言為傷聖人,必見譏貶。余答曰:「舜禹歴試内外,然後受終文祖。雖有好傷,聖人者豈能傷哉!昔人厳延年廷奏霍光為不道,於時上下粛然,無以折也。況吾為世之誡,無所指斥,何慮乎常言哉!」

書き下し

或るひと余を諫めて、此の言は聖人を傷つくると為し、必ず譏貶せらると。余答えて曰く、「舜・禹は内外に歴試して、然る後に終わりを文祖に受く。好傷有りと雖も、聖人は豈に能く傷つけんや。昔人、厳延年は廷に霍光を奏して不道と為し、時に上下肅然として、以て折る無し。況んや吾は世の誡めを為し、指斥する所無し、何ぞ常言を慮らんや」と。

現代語訳

ある人が私を諫めて、この言は聖人を傷つけるものであり、必ずそしりを受けるだろうと言った。私は答えて言った。「舜や禹は内外の職を歴任して試され、その後に文祖の廟で位を受けた。たとえ中傷する者があっても、聖人をどうして傷つけられようか。昔、厳延年は朝廷で霍光を不道だと弾劾したが、そのとき上下は厳粛となり、これを折る者はなかった。まして私は世の戒めのために述べているのであり、特定の人を指して斥けるものではない。どうして普通の言葉を心配する必要があろうか」と。

解説

廃立を論じた長い議論の末尾に付された、批判への先回りの応答です。聖人に疑義を挟むような言説は非難されると忠告されたが、舜・禹の例と厳延年が霍光を弾劾した例を引いて、世の戒めのために述べるのであって誰かを名指しで貶めるものではない、と答えます。ここでの読みどころは、過去の権威への批判と、特定個人への攻撃を区別する態度です。現代の組織でも、制度や慣行への批判と、人格攻撃は別物だと整理できれば、建設的な意見が出しやすくなります。批判の矛先を明示することで、安全な議論の場が作れます。

この章句が説くこと

世の誡めを為し指斥する所無し舜・禹は内外に歴試して聖人は豈に能く傷つけんや批判論争

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