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抱朴子外篇 / 君道

誠能事過乎叢,臨深履冰,居安不忘乘奔之戒,處存不廢慮亡之懼,操綱領以整毛目,握道數以禦眾才,韓白畢力以折沖,蕭曹竭能以經國,介一人之心致其果毅,謀夫協思進其長算;則人主雖從容玉房之內,逍遙雲閣之端,羽爵腐於甘醪,樂人疲於拚舞,猶可以垂拱而任賢,高枕以責成。何必居茅茨之狹陋,食薄味之大羹,躬監門之勞役,懷損命之辛勤,然後可以惠流蒼生,道洽海外哉!

新字:誠能事過乎叢,臨深履冰,居安不忘乗奔之戒,処存不廃慮亡之懼,操綱領以整毛目,握道数以禦衆才,韓白畢力以折沖,蕭曹竭能以経国,介一人之心致其果毅,謀夫協思進其長算;則人主雖従容玉房之内,逍遥雲閣之端,羽爵腐於甘醪,楽人疲於拚舞,猶可以垂拱而任賢,高枕以責成。何必居茅茨之狭陋,食薄味之大羹,躬監門之労役,懐損命之辛勤,然後可以恵流蒼生,道洽海外哉!

書き下し

誠に能く事は叢に過ぎて、深きに臨み冰を履み、安きに居りて乗奔の戒めを忘れず、存に処りて慮亡の懼れを廃せず、綱領を操りて以て毛目を整え、道数を握りて以て衆才を禦し、韓白は力を畢くして以て折衝し、蕭曹は能を竭くして以て国を経め、一人の心を介して其の果毅を致し、謀夫は思いを協えて其の長算を進むれば、則ち人主は玉房の内に従容とし、雲閣の端に逍遥し、羽爵は甘醪に腐り、楽人は拚舞に疲ると雖も、猶お以て拱を垂れて賢に任じ、枕を高くして成を責む可し。何ぞ必ずしも茅茨の狭陋に居り、薄味の大羹を食らい、監門の労役を躬らし、損命の辛勤を懐きて、然る後に以て恵みを蒼生に流し、道を海外に洽くす可けんや。

現代語訳

まことに、事が草むらのように多く入り乱れていても、深い淵に臨み薄氷を踏む思いで、安らかなときも暴走する車の戒めを忘れず、無事なときも滅びを案じる恐れを捨てず、綱領を握って毛や目のような細部を整え、道と術を握って多くの才を御し、韓信・白起のような将は力を尽くして敵を挫き、蕭何・曹参のような臣は能を尽くして国を治め、君主一人の心を取り次いでその果敢さを発揮させ、謀略の士は思いを合わせて優れた計を進めるならば、君主は玉の間で悠々とし、雲に届く高殿の端で逍遥し、杯は甘い酒に腐り、楽人は舞い疲れていても、なお手を垂れて衣を整えたまま賢者に任せ、枕を高くして成果を責めることができる。どうして、茅葺きの狭い住まいに居り、薄味の汁を食べ、門番のような労役を自ら行い、命を損なうような苦労を抱いて、そうしてはじめて恵みを民に流し、道を海外にまで行き渡らせられるというのか。

解説

前段の戒めを受け、有能な臣下を用いれば君主自身は労苦を抱え込む必要がない、と述べます。「綱領を操りて以て毛目を整え」は、網の綱を握れば目が整うという比喩で、要点を押さえれば細部は自ずと従うことを言います。韓信や蕭何のような人材に力を尽くさせ、自分は成果を責める側に立つ。ただし前提は、安らかなときにも暴走を戒める緊張の保持です。現代の管理職にも、自分が汗をかくことを美徳とする癖への解毒剤になります。任せ切るには、要所を握る力が要るという点を忘れないでください。

この章句が説くこと

綱領を操りて以て毛目を整え安きに居りて乗奔の戒めを忘れず拱を垂れて賢に任じ枕を高くして成を責む可し委任要点

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