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碧巌録 / 第七十五則

垂示云。靈鋒寶劍。常露現前。亦能殺人亦能活人。在彼在此。同得同失。若要提持。一任提持。若要平展。一任平展。且道不落賓主。不拘回互時如何。試舉看。

新字:垂示云。霊鋒宝剣。常露現前。亦能殺人亦能活人。在彼在此。同得同失。若要提持。一任提持。若要平展。一任平展。且道不落賓主。不拘回互時如何。試舉看。

書き下し

垂示に云く、霊鋒の宝剣、常に露はに現前す。亦た能く人を殺し、亦た能く人を活かす。彼に在り此に在り、同じく得、同じく失ふ。若し提持せんと要せば、一任に提持せよ。若し平展せんと要せば、一任に平展せよ。且く道へ、賓主に落ちず、回互に拘はらざる時、如何。試みに挙し看よ。

現代語訳

垂示に言う。霊妙な切っ先の宝剣は、いつもむき出しに目の前に現れている。人を殺すこともでき、人を活かすこともできる。向こうにあってもこちらにあっても、得るときは共に得、失うときは共に失う。厳しく取り上げたいなら、思うままに取り上げよ。穏やかに広げたいなら、思うままに広げよ。さて言ってみよ、主客に落ちず、互いに入れ替わることにもとらわれない時はどうか。試みに取り上げてみよ。

解説

圜悟の垂示である。誰の前にも霊妙な宝剣がむき出しで現れていて、人を殺すことも活かすこともできる、とまず言う。その剣は師の側にも弟子の側にもあり、得るも失うも共にするものだという。厳しく取り上げる提持も、穏やかに広げる平展も、思うままに使ってよい。そのうえで、主と客の立場に落ちず、立場の入れ替わりにもとらわれない時はどうかと問う。本則では、烏臼和尚と一人の僧が棒を奪い合い、主客が目まぐるしく入れ替わる。立場や肩書にとらわれず、その場で最も働く役を取れるかを問う一節である。

この章句が説くこと

霊鋒宝剣殺人活人賓主自由公案立場

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