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碧巌録 / 第五十則

還定當得麼。若定當得雲門鼻孔。在諸人手裏。若定當不得。諸人鼻孔。在雲門手裏。雲門有斬釘截鐵句。此一句中具三句。有底問著。便道鉢裏飯。粒粒皆圓。桶裏水。滴滴皆顯。若恁麼會。且不見雲門端的為人處。頌云。

新字:還定当得麼。若定当得雲門鼻孔。在諸人手裏。若定当不得。諸人鼻孔。在雲門手裏。雲門有斬釘截鉄句。此一句中具三句。有底問著。便道鉢裏飯。粒粒皆円。桶裏水。滴滴皆顕。若恁麼会。且不見雲門端的為人処。頌云。

書き下し

還つて定当し得るや。若し定当し得ば、雲門の鼻孔、諸人の手裏に在り。若し定当し得ずんば、諸人の鼻孔、雲門の手裏に在り。雲門に斬釘截鉄の句有り。此の一句の中に三句を具す。有る底は問著すれば、便ち道ふ、「鉢裏の飯は粒粒皆円かに、桶裏の水は滴滴皆顕はる」。若し恁麼に会せば、且らく雲門の端的為人の処を見ず。頌に云く。

現代語訳

見定めることができるか。もし見定めることができれば、雲門の鼻の穴(急所)は皆さんの手の中にある。もし見定めることができなければ、皆さんの鼻の穴は雲門の手の中にある。雲門には釘を断ち鉄を截るような句がある。この一句の中に三句を具えている。ある者は問われると、すぐに「鉢の中の飯は一粒一粒みな円く、桶の中の水は一滴一滴みな顕れている」と言う。もしそのように理解するなら、雲門のまさしく人を導くところは見えていない。頌に言う。

解説

圜悟の評唱である。雲門の一句を見定められれば雲門の急所を握れるが、見定められなければ自分の急所を雲門に握られると、まず読み手に迫る。雲門の言葉は釘を断ち鉄を截るような句であり、一句の中に三句を具えていると評する。そのうえで、鉢の飯は一粒一粒が円く、桶の水は一滴一滴が顕れていると説明する解釈を挙げ、それでは雲門の為人の処は見えないと退ける。もっともらしい解説を加えた途端に、一句の切れ味が失われるのである。名言を解説でなぞるより、その一句に自分が試されていると受け取ることが求められる。

この章句が説くこと

評唱言葉解釈三句雲門斬釘截鉄

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