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碧巌録 / 第四十三則

垂手還同萬仞崖正偏何必在安排琉璃古殿照明月 忍俊韓獹空上階

新字:垂手還同万仞崖正偏何必在安排琉璃古殿照明月 忍俊韓獹空上階

書き下し

垂手還つて万仞の崖に同じ、正偏何ぞ必ずしも安排に在らん。瑠璃の古殿明月を照らす、忍俊たる韓獹空しく階を上る。

現代語訳

手を垂れて人を導くことは、かえって万仞の崖に立つことと同じである。正と偏とが、どうして手配りの中にあろうか。瑠璃の古い御殿を明月が照らしている。こらえきれない韓の猟犬が、むなしく階段を駆け上がる。

解説

第四十三則に対する雪竇の頌である。前半の二句は洞山の答えを詠み、人に寄り添って手を差し伸べることが、そのまま誰も寄りつけない万仞の崖に立つことと同じだとうたう。正と偏は人為の配置によるものではなく、自然にそうなっているのである。後半の二句は問いを発した僧を詠む。瑠璃の御殿に映る月影を、韓の名犬がこらえきれずに追って階段を駆け上がるが、何もつかめない。言葉の影を追いかける姿への皮肉であり、手近な答えに飛びつく性急さを戒めている。頌の前後半で答えと問いを分けて詠んでいる。

この章句が説くこと

頌雪竇正偏垂手言葉韓獹

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