碧巌録 / 第二十三則
垂示云。玉將火試。金將石試。劍將毛試。水將杖試。至於衲僧門下。一言一句。一機一境。一出一入。一挨一拶。要見深淺。要見向背。且道將什麼。試請舉看。
新字:垂示云。玉将火試。金将石試。剣将毛試。水将杖試。至於衲僧門下。一言一句。一機一境。一出一入。一挨一拶。要見深浅。要見向背。且道将什麼。試請舉看。
書き下し
垂示に云く、玉は火を将て試み、金は石を将て試み、剣は毛を将て試み、水は杖を将て試む。衲僧門下に至っては、一言一句、一機一境、一出一入、一挨一拶、深浅を見んことを要し、向背を見んことを要す。且く道へ、什麼を将てか試みん。試みに請ふ挙し看よ。
現代語訳
垂示にいう。玉は火で試し、金は試金石で試し、剣は毛を吹きつけて試し、水は杖を差し入れて深さを試す。禅僧の門下においては、一言一句、一つの働き一つの境地、一つ出て一つ入り、一つ押し一つ迫るたびに、その深さ浅さを見ようとし、向かうか背くかを見ようとする。さあ言ってみよ、何によって試すのか。試みに挙げてみよう。
解説
第二十三則に圜悟が付した垂示である。玉は火に、金は試金石に、剣は毛に、水は杖によって真偽や深さが試される。禅の門下では、一言一句や一つの出入り、押し合いの一つ一つが、相手の深浅と向背を見極める試金石になると圜悟は言う。では禅僧を試すものは何か、と問いを投げて本則へとつなぐ。試されるのは知識ではなく、その場での応じ方である。日常のやりとりの一つ一つが人を測る場であるのは、職場でも変わらない。何気ない一言や応対にこそ、その人の力量と向き合い方が表れるのである。
この章句が説くこと
試金石深浅向背修行見極め問答
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