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碧巌録 / 第二十一則

舉。僧問智門。蓮花未出水時如何智門云。蓮花僧云。出水後如何門云。荷葉。

書き下し

挙す。僧、智門に問ふ、「蓮花未だ水を出でざる時如何」。智門云く、「蓮花」。僧云く、「水を出でて後如何」。門云く、「荷葉」。

現代語訳

取り上げる。ある僧が智門に問うた。「蓮の花がまだ水面に出ていないときはどうですか」。智門は言った。「蓮の花だ」。僧は言った。「水面に出たあとはどうですか」。智門は言った。「蓮の葉だ」。

解説

第二十一則の本則で、雲門宗の智門光祚と一人の僧の問答である。僧は蓮が水から出る前と出た後という区別を立て、悟りの前後や本体と現れの違いを問うている。智門は出る前を蓮花、出た後を荷葉と答え、問いの立て方そのものをはぐらかすように見える。だが答えは分ける問いに乗らず、そのつど目の前の事実をそのまま示している。花と葉は別物に見えて、同じ一本の蓮の姿である。仕事でも「始める前」と「始めた後」を理屈で分けて悩むより、いまここの一事に向き合う方が道が開けることは多い。

この章句が説くこと

蓮花荷葉智門公案分別言葉

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