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碧巌録 / 第十五則

舉僧問雲門。不是目前機。亦非目前事時如何門云。倒一說。

新字:舉僧問雲門。不是目前機。亦非目前事時如何門云。倒一説。

書き下し

挙す。僧、雲門に問ふ、是れ目前の機にあらず、亦た目前の事に非ざる時如何。門云く、倒一説。

現代語訳

取り上げる。ある僧が雲門に問うた。「目の前の働きでもなく、目の前の事でもないときは、どうですか」。雲門は言った。「倒一説(一つをひっくり返して説く)」。

解説

本則は雲門と僧の問答で、前則の対一説と対をなす。僧は、目の前の働きでもなく目の前の事でもないときはどうかと問う。見えるものも起きていることも外したところを尋ねる、鋒先を隠した問いである。雲門は倒一説、一つをひっくり返して説く、と三字で返した。対一説の対を倒に変えただけで、答えの向きが逆になる。問う者が手の内に隠したものを、そのまま裏返して突き返したとも読める。何でもない場面を問われたときに、問いそのものを返す応答は、交渉や面談の場でも力を持つ。一字の違いが生む差をどう味わうかが問われる。

この章句が説くこと

雲門倒一説目前公案言葉問答

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