群書治要 / 『群書治要』抱朴子・民を絞って平穏を望む愚
抱朴子曰:民財匱矣。而求不已、下力極矣。而役不休、欲怨嘆之不生、規其寧之惟永、猶斷根以續枝、剜背以裨腹、刻目以廣明、割耳以開聰也。
新字:抱朴子曰:民財匱矣。而求不已、下力極矣。而役不休、欲怨嘆之不生、規其寧之惟永、猶断根以続枝、剜背以裨腹、刻目以広明、割耳以開聰也。
書き下し
抱朴子曰く、民の財匱しくして求めて已まず、下の力極まりて役して休まず、怨嘆の生ぜざらんことを欲し、其の寧きの惟れ永からんことを規るは、猶お根を断ちて以て枝を続ぎ、背を剜りて以て腹を裨い、目を刻みて以て明を広め、耳を割きて以て聡を開くがごときなり。
現代語訳
抱朴子は言いました。民の財産が尽きたのに求めることをやめず、下の者の力が尽きたのに使役をやめず、それでいて怨みや嘆きが生じないことを望み、その安らぎが永く続くことを願うのは、根を断ち切って枝を継ごうとし、背中をえぐって腹を補い、目を刻んで視野を広げ、耳を割いて聴力を開こうとするようなものです。
解説
『抱朴子』は東晋の葛洪の著作で、群書治要には外篇の政論が採られています。民が貧しくなっても徴収をやめず、力が尽きても働かせ続けながら、不満が出ず安泰が続くことを望むのは、根を切って枝をつぐようなものだとたとえます。現代の職場に置くと、人員や予算を削りながら成果を求め続ける経営や、疲弊した現場に追加の負担を課す状況に重なります。短期の絞り込みが長期の基盤を損なうことを、鮮やかな比喩で突く章句です。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
民力搾取根と枝疲弊持続比喩
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