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言志四録 / 言志耋録 第三百三十二条 少者は少に狃るる勿れ

少者勿狃少。壯者勿任壯。老者勿賴老。

新字:少者勿狃少。壮者勿任壮。老者勿頼老。

書き下し

少者は少に狃るること勿れ。壮者は壮に任ずること勿れ。老者は老に頼ること勿れ。

現代語訳

若い者は若さに慣れて甘えてはならない。壮年の者は壮年の力に頼りきってはならない。老いた者は老いを頼みにしてはならない。

解説

少・壮・老の三つの時期それぞれに、陥りやすい甘えを戒めた一条です。若い者はまだ時間があると若さに狃れ、壮年の者は体力と勢いに任せ、老いた者は年齢や経験を盾にする。どの時期にも、その時期ならではの頼みがあり、それがかえって落とし穴になるというのです。一一六八条で人生を太陽にたとえた一斎が、ここではどの段階にも慢心の種があることを示しています。対句で簡潔に言い切る形は一斎の得意とするところです。自分がいま何を頼みにしているか、そしてそれがいつまで続くものかを問い直すきっかけになる条です。

この章句が説くこと

人生自戒慢心老い

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