言志四録 / 言志耋録 第二百九十三条 児孫団集して養を成す
兒孫團集成養。老友聚話成養。凡聞吉慶事。亦皆成養。
新字:児孫団集成養。老友聚話成養。凡聞吉慶事。亦皆成養。
書き下し
児孫の団集は養を成す。老友の聚話は養を成す。凡そ吉慶の事を聞くも、亦皆養を成す。
現代語訳
子や孫が集まって団欒することは養生になる。古い友人と集まって話すことも養生になる。およそめでたいことを聞くことも、またみな養生になる。
解説
子や孫が集まる団欒、古い友との語らい、めでたい知らせを聞くこと。一斎はこれらがみな「養」、つまり心身を養う力になると言います。飲食や起居の節度を説いてきた養生論に、人とのつながりという視点が加わっている点が注目されます。八十を過ぎた一斎が、家族や旧友との時間の尊さを実感していたことが伝わってくる、温かみのある一条です。心の喜びが身体を養うという見方は、現代の研究が示す、社会的なつながりが健康に与える影響とも重なります。仕事に追われると、家族や友人との時間は後回しにされがちです。そうした時間が単なる息抜きではなく、自分を養う営みそのものだと考えてみるのもよいでしょう。
この章句が説くこと
養生団欒友情喜び老い
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