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言志四録 / 言志耋録 第二百七十七条 化して之を教ふ

敎而化之。化難及也。化而敎之。敎易入也。

新字:教而化之。化難及也。化而教之。教易入也。

書き下し

教へて之を化するは、化及び難きなり。化して之を教ふるは、教へ入り易きなり。

現代語訳

教えてから感化しようとすると、感化はなかなか行き届かない。感化してから教えれば、教えは受け入れられやすい。

解説

わずか二句で、教育の順序を説いた一条です。言葉で教えてから心を変えようとしても、感化はなかなか及ばない。先に人柄や振る舞いで感化し、相手の心が開いてから教えれば、教えはすっと入っていく。『後漢書』にも「身を以て教ふる者は従ひ、言を以て教ふる者は訟ふ」とあります。教える内容の正しさよりも、教える人への信頼が先にあって初めて言葉は届くということでしょう。朱子学の理を尊びつつ、心の働きを重んじた陽明学にも親しんだ一斎らしい視点です。部下や後輩の指導で、正論を重ねても伝わらないと感じるとき、まず関係と手本のほうに目を向けてみる、という順番の問い直しになります。

この章句が説くこと

教化感化教育率先垂範信頼

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