菜根譚 / 前集
寵利毋居人前,德業毋落人後;受享毋踰分外,修為毋減分中。
新字:寵利毋居人前,徳業毋落人後;受享毋踰分外,修為毋減分中。
書き下し
寵利は人前に居る毋(な)かれ。徳業は人後に落つる毋かれ。受享は分外を踰ゆる毋かれ。修為は分中を減ずる毋かれ。
現代語訳
寵愛や利益は、人より前に出るな。徳と業績は、人より後れるな。受け取り享受するものは、分限を超えるな。自らを修める努力は、分限より減らすな。
解説
四つの対句が、簡潔に配置されています。得るものでは前に出ず、なすことでは後れない。受け取る量は控えめに、努力の量は削らない。得と与、受と修。どちらも同じ方向へ傾けています。前に出るのは働きの時、引くのは取り分の時なのです。