導師導古典を学びたいすべての人に

言志四録 / 言志耋録 第百四十六条 舟に楫艣無ければ

舟無楫艣。則川海不可濟。門有鎖鑰。則盜賊不能闚。

新字:舟無楫艣。則川海不可済。門有鎖鑰。則盗賊不能闚。

書き下し

舟に楫艣無ければ、則ち川海済るべからず。門に鎖鑰有れば、則ち盗賊闚ふこと能はず。

現代語訳

舟にかじや櫓がなければ、川や海を渡ることはできない。門に錠と鍵があれば、盗賊ものぞき込むことはできない。

解説

前条の「頼る所」と「守る所」を、二つの身近なたとえで言い換えた一条と読めます。舟は楫(かじ)や艣(ろ)があって初めて川や海を渡れる。これは大業を成し遂げるための拠りどころにあたります。門は錠前と鍵があれば盗人も中をうかがえない。これは外からの非難や誘惑を寄せつけない、自分の守りにあたります。進むための道具と、守るための備えの両方がそろって初めて、人は安心して事に当たれるというわけです。短い条ですが、前条と並べて読むと意味がはっきりします。組織で言えば、推進力となる仕組みと、不正や失敗を防ぐ仕組みの両方を備えているかを点検する視点になるでしょう。

この章句が説くこと

備え守り拠りどころ比喩組織

関連する章句

古典の入門書『人生の教科書』の表紙

人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。

古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。

本の中身を見る
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)+師導1か月=700円 本を見る