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言志四録 / 言志耋録 第百二十六条 処世は温湯の如く

處世法。宜如可體温湯然。濁水熱湯不可。過清冷水亦不可。

新字:処世法。宜如可体温湯然。濁水熱湯不可。過清冷水亦不可。

書き下し

処世の法は、宜しく体に可なる温湯の如く然るべし。濁水熱湯は不可なり。過清冷水も亦不可なり。

現代語訳

世渡りの仕方は、体にちょうどよい加減のぬるま湯のようであるのがよい。濁った水や熱すぎる湯はよくない。清すぎる水や冷たすぎる水もまたよくない。

解説

世を渡る心得を、湯加減にたとえた親しみやすい一条です。体にちょうどよい温かさの湯のようであれ、と一斎は言います。濁った水や熱湯は、世俗に濁り、激しすぎる態度のたとえでしょう。反対に、清すぎる水や冷水は、潔癖すぎて人を寄せつけない冷たさのたとえです。「水清ければ魚棲まず」という言葉もあるとおり、清すぎることも人を遠ざけます。先に世俗に沿いつつ溺れず、また孤高を気取らない「中行」を説いた条と同じ考えを、身近な感覚で言い表したものです。熱意と冷静さ、清廉さと寛容さのほどよい加減を、自分の職場での振る舞いに照らして考えてみる手がかりになります。

この章句が説くこと

処世中庸寛容人柄

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