言志四録 / 言志耋録 第八十一条 歴代の人気は四季の如し
古今歷代人氣。開國時豁然如春。盛世時欝然如夏。衰季則颯然如秋。亂離則肅然如冬。
新字:古今歴代人気。開国時豁然如春。盛世時欝然如夏。衰季則颯然如秋。乱離則粛然如冬。
書き下し
古今歴代の人気、開国の時は豁然として春の如く、盛世の時は鬱然として夏の如く、衰季には則ち颯然として秋の如く、乱離には則ち粛然として冬の如し。
現代語訳
古今の歴代王朝における人々の気風は、国が開かれたときには、からりと開けて春のようであり、盛んな時代にはこんもりと茂って夏のようであり、衰えた末の世にはさっと冷たく秋のようであり、乱れて人々が離散する世には、ひっそりと冷え込んで冬のようである。
解説
時代の気風を四季にたとえた一条です。国が興るときの人々の気風はからりと明るく春のようであり、盛んな時代には草木が茂るように夏のよう、衰えの時代には秋風のようにさびしく、乱世には冬のように冷え込む。一斎は昌平坂学問所の儒官として中国と日本の歴史を広く読んでおり、その歴史観がここに凝縮されています。喜怒哀楽を四季に配した条と同じく、一斎は人の心も時代の空気も、季節のようにめぐるものとして見ていました。組織にも、創業期の明るさ、成長期の勢い、成熟期のかげり、危機の冷え込みがあります。いま自分たちがどの季節にいるのかを見定める視点として読むことができます。
この章句が説くこと
人気時代の気風盛衰四季歴史観
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