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言志四録 / 言志耋録 第十五条 無字の書を読む

爲學之初。固當讀有字之書。爲學之熟。則宜讀無字之書。

新字:為学之初。固当読有字之書。為学之熟。則宜読無字之書。

書き下し

学を為すの初めは、固より当に有字の書を読むべし。学を為すの熟するは、則ち宜しく無字の書を読むべし。

現代語訳

学問を始めたばかりのころは、もちろん文字で書かれた書物を読むべきである。学問が熟してきたならば、文字のない書物を読むべきである。

解説

「無字の書」とは、文字で書かれていない書物、すなわち天地自然や人の世の出来事、自分自身の経験そのものを指します。学問の初めには、まず文字の書物を読んで基礎を築く。しかし学が熟したら、書物を離れて、物事そのものから道理を読み取らなければならない、と一斎は言います。『言志録』冒頭近くの「太上は天を師とし、其の次は人を師とし、其の次は経を師とす」と同じ考えで、この耋録第一条の「文・行・心」の三段とも通じます。本や研修で基本を身につけたあとは、現場や人との関わりから学び取れているか。経験を「読む」姿勢を問う一条です。

この章句が説くこと

読書自得経験無字の書学問

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