言志四録 / 言志耋録 第九条 四書は四時の如し
四書編次。有自然之玅。大學如春。次第發生。論語如夏。萬物繁茂。孟子如秋。實功著於外。中庸如冬。生氣畜於內。
新字:四書編次。有自然之玅。大学如春。次第発生。論語如夏。万物繁茂。孟子如秋。実功著於外。中庸如冬。生気畜於内。
書き下し
四書の編次には自然の妙有り。大学は春の如し、次第に発生す。論語は夏の如し、万物繁茂す。孟子は秋の如し、実功外に著はる。中庸は冬の如し、生気内に畜はる。
現代語訳
四書の編成の順序には、自然のみごとさがある。『大学』は春のようで、順を追って芽生え育っていく。『論語』は夏のようで、万物が生い茂る。『孟子』は秋のようで、実りの成果が外に現れる。『中庸』は冬のようで、生命の気が内に蓄えられる。
解説
前条で朱子が定めた四書の順序を、春夏秋冬になぞらえた一条です。『大学』は学問の順序と骨組みを示すので、芽が順に伸びる春。『論語』は孔子の多彩な言行が満ちあふれる夏。『孟子』は仁義を力強く説いて実践の成果が外に現れる秋。『中庸』は天命や誠といった奥深い道理を説き、生命の気を内に蓄える冬です。朱子は大学・論語・孟子・中庸の順に読むよう勧めました。学びにも季節のような順序と巡りがあるという見方は、一斎らしい味わいがあります。自分の学びや人材の育成がいまどの季節にあるのかを考える手がかりになります。
この章句が説くこと
四書学問の順序四季成長朱子学
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