言志四録 / 言志耋録 第八条 四書の目を創定す
朱文公於易復古易。於詩刪小序。固是巨眼。其最有功者。在於創定四書之目。此是萬世不易之稱。
新字:朱文公於易復古易。於詩刪小序。固是巨眼。其最有功者。在於創定四書之目。此是万世不易之称。
書き下し
朱文公、易に於ては古易に復し、詩に於ては小序を刪る。固より是れ巨眼なり。其の最も功有る者は、四書の目を創定するに在り。此れは是れ万世不易の称なり。
現代語訳
朱文公(朱子)は、『易経』については古い易の形に戻し、『詩経』については小序を削った。もとより大きな見識である。その最も功績のあるところは、「四書」という名目を初めて定めたことにある。これは万世にわたって変わらない呼び名である。
解説
朱子の経学上の功績を挙げた一条です。『易経』では後世に経文と伝が混ぜ合わされた本文を古い形に戻し、『詩経』では各詩の由来を説く「小序」に従わず、詩そのものから意味を読み取ろうとしました。いずれも伝統に対する大胆な判断で、一斎は「巨眼」と称えます。しかし最大の功績は、『大学』『論語』『孟子』『中庸』を「四書」としてまとめ、学問の入口と順序を定めたことだと言います。膨大な古典の中から要となるものを選び、体系として示した編集の力です。何を学ぶべきかを選び、順序立てて示すことの価値を考えさせる一条です。
この章句が説くこと
四書朱子見識体系化経学
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