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言志四録 / 言志晩録 別存 第二十八条 喪式を改む

林家喪祭舊式。沿文公家禮。公甞疑。家禮出於假托。不欲用之。晩年自述喪式。余亦有哀敬編。經公訂覽。公病已革。使余幹事。一遵此式。舊式於是一變。

新字:林家喪祭旧式。沿文公家礼。公甞疑。家礼出於仮托。不欲用之。晩年自述喪式。余亦有哀敬編。経公訂覧。公病已革。使余幹事。一遵此式。旧式於是一変。

書き下し

林家の喪祭の旧式は、文公家礼に沿ふ。公嘗て疑ふ、家礼は仮托に出づと。之を用ゐるを欲せず。晩年自ら喪式を述ぶ。余も亦哀敬編有り、公の訂覧を経たり。公の病已に革まるや、余をして事を幹らしむ。一に此の式に遵ふ。旧式是に於て一変す。

現代語訳

林家の葬儀や祭祀の古い式は、朱子の『文公家礼』に従っていた。公(林述斎)はかつて、『家礼』は朱子の名を借りた偽作ではないかと疑い、それを用いることを望まなかった。晩年、自ら葬儀の式を書き記した。私にも『哀敬編』という書があり、公の校閲を経ていた。公の病が危篤になると、私に葬儀のことを取り仕切らせた。すべてこの式に従った。古い式はこうして一変した。

解説

林家の葬礼の改革を記した条です。林家では朱子の名で伝わる『文公家礼』に従って喪祭を行ってきましたが、述斎はこの書を後人の仮託、つまり朱子の名を借りた偽作ではないかと疑い、晩年に自ら喪式を定めました。一斎も喪礼についての『哀敬編』を著して述斎の校閲を受けており、述斎の臨終に際しては葬儀を取り仕切り、この新しい式に従ったといいます。朱子学の家でありながら、朱子の名がついた書でも根拠を疑えば改めるという姿勢は、別存の他の条に見える述斎の実証的な学風と通じます。慣例を変えるには、その根拠を確かめ、代わりの形を用意し、託せる人を得ておくことが要ることを示す一条です。

この章句が説くこと

喪礼慣例の改革考証継承礼

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