言志四録 / 言志晩録 第二百五十九条 少にして老態、老いて少年態
少而爲老人態。不可。老而爲少年態。尤不可。
新字:少而為老人態。不可。老而為少年態。尤不可。
書き下し
少くして老人の態を為すは、不可なり。老いて少年の態を為すは、尤も不可なり。
現代語訳
若いのに老人のような振る舞いをするのはよくない。年老いて若者のような振る舞いをするのは、なおさらよくない。
解説
年齢にふさわしい振る舞いを説いた短い一条です。若いのに分別くさく老成を装い、覇気を欠くのはよくない。しかし老人が若者ぶって軽々しく振る舞うのは、さらによくないと一斎は言います。ここでの「態」は外見の若々しさより、言動や身の処し方を指すと読めます。晩録のこの辺りでは、老いてからの心構えを説く条が続き、次条以降でも老人の慈愛の過ぎや物忘れ、若い者への態度が取り上げられます。七十代を迎えていた一斎自身の自戒でもあったのでしょう。年長になるほど若手に合わせようとして無理をしたり、逆に若手が年長者の口調を借りたりする場面で、自分の立ち位置を見直す手がかりになります。
この章句が説くこと
老い若さ分別身の処し方
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