言志四録 / 言志晩録 第二十五条 学の次第と本体
學有次第。猶執弓挾箭。引滿而發。直指本體。猶懸以正鵠。期於必中。
新字:学有次第。猶執弓挟箭。引満而発。直指本体。猶懸以正鵠。期於必中。
書き下し
学に次第有るは、猶ほ弓を執り箭を挟み、引満して発するがごとし。直ちに本体を指すは、猶ほ懸くるに正鵠を以てし、必中を期するがごとし。
現代語訳
学問に順序があるのは、ちょうど弓を手に取り矢をつがえ、十分に引き絞ってから放つようなものである。まっすぐに心の本体を指し示すのは、ちょうど的の中心を掛けておき、必ず射当てようと期するようなものである。
解説
学問の方法を弓術にたとえた条です。学に次第(順序)があるのは、弓を取り、矢をつがえ、満月のように引き絞って放つという一連の手順のようなもの。一方、直ちに本体(心の本体)を指すのは、的の中心である正鵠を掲げ、必ずそこに当てると期することに当たる、と一斎は言います。段階を踏む朱子学の方法と、本体を直指する陸王の学を、手順と狙いという弓射の二つの要素に配し、どちらも欠かせないと示しているのです。手順だけでは何を目指すかを見失い、狙いだけでは技が伴いません。仕事でも、目指す姿をはっきりさせることと、段取りを一つずつ踏むことの両方があってこそ的に当たります。
この章句が説くこと
学問順序目標朱陸本体
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