言志四録 / 南洲手抄
朝而不食、則晝而饑。少而不學、則壯而惑。饑者猶可忍、惑者不可奈何。
新字:朝而不食、則昼而饑。少而不学、則壮而惑。饑者猶可忍、惑者不可奈何。
書き下し
朝にして食はずば、昼にして饑う。少うして学ばずば、壮にして惑ふ。饑うるは猶忍ぶ可し、惑ふは奈何ともす可からず。
現代語訳
朝食べなければ昼に飢える。若いうちに学ばなければ、壮年になって道に迷う。飢えはまだ耐えられるが、迷いはどうすることもできない。
解説
学びを怠ることの怖さを、飢えとの対比で鮮やかに説いた言葉です。空腹は一時のもので我慢もききますが、若い時に学ばずに身についてしまった「迷い」は、壮年になってから取り返しがつきません。判断の土台となる見識は、時期を逃すと後から補いにくいからです。「少くして学ばざれば、壮にして惑ふ」は今日でもよく引かれる名句。学び直しやリスキリングが叫ばれる現代でも、土台をつくるべき時期の重みと、迷いという負債の厄介さを鋭く突いています。
この章句が説くこと
学問時期迷い自己投資
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