言志四録 / 言志晩録 第六条 心は平、気は易
心要平。平則定。氣要易。易則直。
新字:心要平。平則定。気要易。易則直。
書き下し
心は平なるを要す。平なれば則ち定まる。気は易なるを要す。易なれば則ち直し。
現代語訳
心は平らであることが大切である。平らであれば落ち着いて定まる。気はおだやかで素直であることが大切である。おだやかで素直であれば、まっすぐになる。
解説
心と気の整え方を対句で示した条です。心は平ら、つまり偏りや波立ちがないことが肝要で、平らであれば定まり、揺れない。気は易、すなわちおだやかで素直、こだわりのないことが肝要で、そうであれば曲がらず真っ直ぐに通る。ここでの「易」は容易の易で、屈折やわだかまりのないさまを指します。一斎は心を理の働き、気を身体に満ちる力として分けつつ、どちらも力んで作るものではないと見ています。感情が波立つと判断がぶれ、気持ちがこじれると言動が曲がる。重要な場面の前に、まず心を平らにし、気を素直にしておくという順序は、交渉や会議の準備にもそのまま生きる心得です。
この章句が説くこと
平心気安定素直心術
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