言志四録 / 言志後録 第二百三十条 程伝は経に亜ぐ
周易自兩呂復古。而朱子用其本。亦有見。程傳則名傳注。而實與經亞。不論書本之古今。最高。
新字:周易自両呂復古。而朱子用其本。亦有見。程伝則名伝注。而実与経亜。不論書本之古今。最高。
書き下し
周易は両呂の復古より、而して朱子其の本を用ふ。亦見有り。程伝は則ち伝注と名づくれども、而も実は経に亜ぐ。書本の古今を論ぜず、最も高し。
現代語訳
『周易』は二人の呂氏(呂大防・呂祖謙)が古い形に復元してから、朱子はその本を用いた。これにも見識がある。程頤の『易伝』は名は注釈書であるが、実際には経書に次ぐものである。本文のテキストが古い形か新しい形かを論じるまでもなく、最も高い。
解説
『易経』のテキストと注釈についての学問的な評価を述べた条です。易の本文は、漢代以降、経文と解釈の「伝」が混ぜて編まれていましたが、宋の呂大防や呂祖謙が経と伝を分けた古い形に戻しました。朱子は『周易本義』でこの復古本を用い、一斎はそこにも見識があると認めます。そのうえで最も高く評価するのが程頤の『易伝』です。名目は注釈でも、実質は経書に次ぐ価値があり、どのテキストを使うかという問題を超えて優れていると言います。形式や版の新旧より、中身の深さで書物を評価する姿勢です。原典にこだわる一方で、優れた解説書の価値も見落とさない読み方を示しています。
この章句が説くこと
易経学読書注釈
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