言志四録 / 言志後録 第二百十一条 人才の虚実
人才有虛實。宜辨識。
新字:人才有虚実。宜弁識。
書き下し
人才には虚実有り。宜しく弁識すべし。
現代語訳
人の才能には、見かけだけのものと中身のあるものとがある。よく見分けなければならない。
解説
わずか十字の条ですが、人を用いる立場の者にとって重い指摘です。才能には「虚」と「実」がある。弁が立ち見栄えのよい人が必ずしも実力を持つとは限らず、口数は少なくても確かな力を持つ人もいます。一斎は昌平坂学問所で多くの門人を見てきた人であり、その経験からの言葉でしょう。前条で知識と識量を分けたのと同じく、外に見えるものと内にあるものを区別せよという主題が続いています。見分けるには、言葉ではなく実際の行いや、困難な場面での振る舞いを見ることが手がかりになります。採用や登用、評価に携わる人が、自分は何を見て判断しているかを振り返る材料になる条です。
この章句が説くこと
人を見る目人材虚実登用
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