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言志四録 / 言志後録 第二百八条 詩は志を言ふに在り

詩在言志。如離騷陶詩。尤能言其志。今之詩人。詩與志背馳。如之何。

新字:詩在言志。如離騷陶詩。尤能言其志。今之詩人。詩与志背馳。如之何。

書き下し

詩は志を言ふに在り。離騒・陶詩の如き、尤も能く其の志を言ふ。今の詩人は、詩と志と背馳す。之を如何せん。

現代語訳

詩は志を言い表すことにその本分がある。屈原の『離騒』や陶淵明の詩などは、とりわけよくその志を言い表している。今の詩人は、詩と志とが背き離れている。これをどうしたものか。

解説

「詩は志を言ふ」は『書経』舜典に見える古い詩論で、詩とは心の向かうところを言葉にしたものだという考えです。一斎はその典型として、楚の屈原が憂国の思いを託した『離騒』と、官を辞して田園に帰った陶淵明の詩を挙げます。どちらも生き方と言葉が一致しているからこそ、千年を超えて読み継がれてきました。ところが当時の詩人は技巧や題材の面白さを追い、自分の志とかけ離れたものを作っていると一斎は嘆きます。書名の『言志四録』自体が「志を言う」記録であることを思えば、一斎にとって重い問題でした。発信する言葉と自分の本心が一致しているかを見直すきっかけになる条です。

この章句が説くこと

詩志言行一致表現

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