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言志四録 / 言志後録 第二百五条 朱文公の詩

朱文公詩。實見性情之正。誦之似韋柳。而味自別。

新字:朱文公詩。実見性情之正。誦之似韋柳。而味自別。

書き下し

朱文公の詩は、実に性情の正を見る。之を誦すれば韋・柳に似て、味自ら別なり。

現代語訳

朱文公(朱熹)の詩には、まことに人の性情の正しさが表れている。これを口ずさむと韋応物や柳宗元の詩に似ているが、その味わいはおのずと別である。

解説

前々条で朱子の文章をほめた一斎が、ここでは朱子の詩を評しています。「性情の正」とは、心の動きが偏らず、喜怒哀楽が節度にかなっていることで、『詩経』の詩を「性情の正に出づ」と評した朱子自身の詩論を踏まえた言葉です。韋応物・柳宗元は唐代の自然詩人で、澄んだ淡い詩風で知られます。朱子の詩は外見こそ彼らに似ているが、その奥に学問と修養に裏打ちされた別の味わいがある、と一斎は言います。同じような言葉を使っても、何を積み重ねてきた人が語るかで響きは変わります。表現の背後にあるものを味わう読み方を教えてくれる一条です。

この章句が説くこと

詩性情朱子学修養

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